【書評】NO.105 石井光太さんが書かれた「レンタルチャイルド」を読みました
本の記録NO.105
石井光太さんが書かれた「レンタルチャイルド」を読みました。
【本の感想】
当時25歳だった著者が東南アジア各国を巡り、都市や僻村で暮らす障害者たちの暮らしを見つめる旅をしてきた。
その中で、インドにおいて
⚫︎故意に体を傷つけられ、物乞いをしてる(させられている)人がいる
また、
⚫︎子どもを借りてきて(レンタルチャイルド)より人々の同情をかい、物乞いをしている人がいる
という情報を得た著者が真実を確かめるためにインドに行った、その体験談。
本を読み進めるにつれて目を背けたくなるような現実がおそってきます。
だけど、本に登場してくる子どもたち、人々のことが気になって、どんどん読み進めてしまう。
久しぶりに夜更かしをして読了しました。
読む進めていくうちに、現実なのかフィクションなのか分からなくなる不思議な錯覚に陥りました。
壮絶で苦しくて、だけど、この子たちが強く生きているのは、未来に希望があるからなのか、仕方がないという諦めからなのか。
答えは分からない。
残酷で悲しい現実、だけど、その垣間に見える人間の感情が切なくて愛おしくて、最後は涙が止まりませんでした。
私は、10年ほど前にフィリピンにスタディツアーに行ったことがあります。
・スモーキーマウンテン周辺地域の見学
・ストリートチルドレンの保護施設の訪問
・孤児院の訪問
...etc
幼いころから、「しょうがい」や「貧困」について興味があったので、
実際に自分の目で現実を見てみたいという思いが強かったからです。
ただ、実際に行って感じたことは「お客さん」だったなということ。
ただ、見学して終わり。
現実を目の前にして、私はこの現実を変えるために、
いや、そこまで大きくなくても、
この現実に対して、私は何をすることができるのか
考えることができなかった。
行動することができなかった。
本を読んでも、実際に見て学んでも、行動を開始しないと何も変わらない。