【書評】NO.35「切なくそして幸せな、タピオカの夢」を読みました
本の記録NO.35
吉本ばななさんが書かれた「切なくそして幸せな、タピオカの夢」を読みました。
この本を選んだ理由
SNSで紹介されていました。
「食にまつわる感動的なストーリー」ということで読んでみました。
本の感想
はじめは、
「恋人や家族との食事について」
書かれていて、どんな展開になるのか全く分かりません。
そこから
父との思い出の食卓
幼い子どもと囲んだ思い出の食卓
そして、子どもが大きくなった今
と、ぐっとお話が展開していき、あっというまに引きこまれます。
なんの問題提起も、
なんの解決法も載っていない。
過去を、今を、そして、未来について書かれているだけ。
なのに、なぜだろう
こんなに心惹かれ
親を、子どもを愛おしく思い直せるのは。
私の息子たちも、必ず私から離れる時がくる。
今はまだ、いつだって、甘えんぼうで
どこへ行くにも、何をするにも、いつだって一緒。
時には、そんな現状にため息をつくときもあるけれど...
だけど、この子たちにも友だちができ、大切な人ができ、
家族をつくっていくのだろう。
そんな時期を想像して、たくましくもあり、切なくもある。
ばななさんの思いが、言葉が、私の胸をきゅっと締め付ける。
読んだ後、ほろりと涙がこぼれます。
家族や大切な人、愛する人と囲む食卓を大切にしたい
心からそう思う一冊です。