【書評】NO.137 緩和医療医 大津秀一さんが書かれた「死ぬときに後悔すること25」を読みました
本の記録NO.137
大津秀一さんが書かれた「死ぬときに後悔すること25」を読みました。
【死について】
あなたは、人生の最期、何を後悔しますか?
そして、後悔しないために「今」何をしますか?
私は、人の死に際というものを知らない。
幼いころに亡くなった父方の祖父は病院で夜中に亡くなり、私たちは朝に駆け付けた。
母方の祖父は死後数日経過していたので最期会うことができなかった。
祖母はいない。
私の父は2018年1月突然倒れた。
間質性肺炎という難病だ。
あっという間に症状は悪くなり、今は歩くことができない。
2019年1月在宅酸素療法開始。
この頃に、
「来年のお正月は迎えることができないだろう。1年持てば奇跡だ」
と医師に告げられた。
今はヘルパーさんや訪問医師や訪問看護師さんの力を借りてなんとか毎日を過ごしている。
そんな父を前にして、考えることがある。
人は「死」を前にしたとき、何を思うのだろう、何を後悔するのだろう、
そして、周りにいる私たちは何ができるのだろうと。
【本の感想】
1000人の死を見届けた終末期医療の専門家である大津秀一さん。
主にがん末期の患者さんの心身の苦痛を取り除く仕事をしている医師。
仕事の大半は、主に薬を用いて、増大した苦痛を取り除くこと。
しかし、身体的な苦痛は取り除けても、心の苦痛を取り除くことは難しい。
そんな中で気づいたこと
●人が最期に後悔する内容はだいたい決まっている
●皆、後悔はするものの、後悔の程度に差がある。
そんな経験を活かして、
後悔の内容を前もって紹介し、元気なうちからやっておけば良いのではないか
という考えで生まれたこの本
実際、
明日死ぬかもしれないと思い、限られた生の時間を精一杯生きようとする、1日1日に最善を尽くそうとする。
こんな生き方、つまり
後悔を残さないように「準備」をしてきた人は後悔が少ない
のだそうだ。
以下、私が読書ノートに残した言葉
1.健康を大切にしなかったこと
→年に1回のちゃんとした人間ドッグ
5.自分のやりたいことをやらなかったこと
→今すべき 今からすべき
6.夢をかなえられなかったこと
→厳密にいうと、
「夢をかなえるために全力を尽くせなかったこと」
「夢を持ち続けられなかったこと」
13.故郷に帰らなかったこと
→故郷に行くこと、お墓参りに行くこと
16.行きたい場所に旅行しなかったこと
24.神仏の教えを知らなかったこと
→スぺリチュアル・ペイン
25.愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと
この本を読んで思い出した言葉
「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、
今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか」
「計画のない目標は、ただの願い事にすぎない」
この2つの言葉、大好きな言葉であるけれど、果たして自分のものにできているだろうか。
私は1日1日を「最後」と思って生ききれているだろうか。
読書ノートに書いたことを「実行する時間」を予定表に入れこまなくてはいけない。
人間ドック・お墓参り・旅行...etc
人生の最期を見据えて、「今」を振り返るきっかけを与えてくれる一冊です。